ビタミン・ミネラル等

ビタミン・ミネラルの働きや過不足の場合の弊害をまとめました。
まだまだ不十分なところもあるかと思いますが、随時追加していきたいと思います。

  主な働き 不足した場合/過剰な場合 備考
カルシウム 適切な骨と派の形成、心臓機能、正常な血液凝固、神経伝達に必要。ナトリウム、カリウム、マグネシウムのバランスを維持。

●不足した場合
筋肉けいれん、くる病、関節痛、歯肉炎、うつ状態、攻撃的性格、食欲減退など。

●過剰の場合
リン、亜鉛、鉄、銅の欠乏を招く。発育遅延、甲状腺機能低下、鼓脹症が怒りやすい。

※カルシウム過剰になると骨の発育や軟骨疾患の可能性(大型犬、超大型犬の場合として説明されていたので猫の場合は不明)

※カルシウム量は、フードの乾燥重量に対して0.6〜2.5%がよい。

例えば、100gのウェットフード(手作り)のうち、水分が70gなら、乾燥重量は30g。カルシウムの必要量は、30g×0.006で最低180mgとなる。

※カルシウム対リンが1:1〜1.4:1くらいのバランスが理想的。

リンよりカルシウムが多い上、フード全体の乾燥重量の0.6%以上カルシウムが含まれている必要があるということと思われる。

※肉類にはリンが多いのでカルシウムの添加が必要。

※リンが多くカルシウムが少ないと、鉱物質が除去されてしまい、骨が弱くなる。

※猫では体重1キロあたり、130mg/1日の摂取が推奨されている。

リン カルシウム代謝に必要。適切な骨と葉に必須。正常な脳の機能、被毛の成長促進、身体内の酸性レベルを調節。

● 不足した場合
くる病、体重減少、骨がもろくなる、皮膚病、関節炎など

● 過剰摂取
腎臓に負担がかかることがある。

※肉類にはリンが多い。
ナトリウム 筋肉と神経の適切な機能の補助、身体内に一定の水分を保持、皮膚の乾燥と脱毛予防

● 不足した場合
アレルギー、下痢、ガスと関節炎の増加、食欲減退、筋肉けいれんなど

● 過剰摂取
高血圧、腎疾患、心疾患

 
カリウム ナトリウムと一緒に体細胞内の水分の保持。心筋と血圧の調節。たんぱく質と糖質の代謝。神経伝達に必要。

●不足した場合
疲労、水腫、低血糖、成長遅延、筋肉麻痺、筋肉弱化、脱水、心臓障害、腎臓障害

● 過剰摂取
乏尿症がない限り起こらないが、欠乏症と同様の症状。心毒性を起こして死亡する。

※ 不足することは稀だが、尿を過剰に酸化させる食事を与えた場合や慢性腎不全に陥った場合に、充分なカリウムを与えても欠乏することがある。

※ 高たんぱく食を与えるときには、カリウム含有量が充分あることを確認する。

マグネシウム ナトリウムとカリウムの運搬に必要。酵素反応を活性化する。コレステロールを減少。鉛などの重金属の解毒。

●不足した場合
食欲減退、行動異常、てんかん、筋肉けいれん、嘔吐など

● 過剰摂取
急激な過剰摂取は吸収不良で下痢を起こす。高濃度のマグネシウムを長期間接種すると尿石症の原因となる。

※マグネシウムはストルバイトの成分であるが、結石が生じる原因はマグネシウム過剰よりも、尿のpHがアルカリに傾くことの方が大きいと考えられている。猫に穀類を多く与えるとストルバイト結石がおきやすくなる。また、尿の酸化が極端になると今度はシュウ酸カルシウムによる結石が生じることがある。さらに、ドライフードを置き餌にして、いつでも食べられる状態にある猫ほど、ストルバイト結石が生じやすいといわれている。
塩素 胃液(塩酸)の生成、血液浄化 ● 不足した場合
消化不良、甲状腺機能亢進、脱毛、肥満
 
ヘモグロビン(酸素を運搬)、筋色素のミオグロビン、酵素の製造に必要。

● 不足した場合
貧血、疲労、抑うつ、息切れ、低血圧、病気への抵抗力減退

● 過剰摂取
食欲不振、体重減少、低アルブミン症

 
アミノ酸のひとつのチロシン(被毛や皮膚の色素の生産)の機能に必要。鉄の吸収を促進。ヘモグロビン合成、細胞防護に必要。

● 不足した場合
貧血、脱毛、色素欠乏、低血圧、甲状腺機能低下、免疫反応低下

● 過剰摂取
貧血、肝硬変と肝不全

 
マンガン 酵素の働きを活性、正常な骨の構造に必要、栄養素の代謝に必要。 ●不足した場合
発育不良、神経系障害、生殖異常
 
ヨウ素 甲状腺ホルモンの原料、あらゆる身体機能の調節、骨と神経、生殖、皮膚、被毛、骨と歯、精神構造に必要。 ● 不足した場合
皮膚や被毛の異常、活動低下、無気力、惰眠、カルシウム代謝異常、繁殖傷害
 
硫黄 軟骨、腱、活性組織、化合物の構成物 ● 不足した場合
皮膚障害、湿疹、皮膚炎
 
亜鉛 消化に関する酵素の構成物、毒素の解毒を促進。特に皮膚や被毛状態との関係が深い。

● 不足した場合
皮膚のびらん、成長遅延、腎臓ダメージ、目の疾患、食欲不振

● 過剰摂取
カルシウムと銅両者、または片方の不足の原因となる

 
セレニウム ビタミンEと密接に関連、抗酸化物質、生殖器の適切な機能にとって必須

● 不足した場合
成長障害、肝臓障害、免疫低下、筋肉変性

● 過剰の場合
神経質、食欲不振、嘔吐、呼吸困難など

 
       
ビタミンA 目、食欲、骨、神経系の機能、皮膚、被毛、歯、歯肉、呼吸器障害への抵抗力にとって必要。健康な目、夜盲症の治療、成長期の歯の形成を促す。皮膚と粘膜の機能と構成に必要。組織の修正と感染症からの保護に有効であるため、傷害後に重要。

● 不足した場合
眼疾患(結膜炎など)、成長阻害、皮膚のびらん、感染に敏感となる。

● 過剰の場合
骨格障害や知覚過敏を引き起こす。歯肉炎、歯牙喪失、破行性骨疾患、知覚障害など。

※ 猫はカロチンからビタミンAを体内で合成することができないので、食事からの摂取が必要。
ビタミンD カルシウムとリンの適切な吸収に必要。甲状腺(カルシウムを調節)の作用を調節。

● 不足した場合
くる病、骨の異形成

● 過剰の場合
軟部組織、肺、腎臓、胃などの著しい石灰化、歯や顎の変形、下痢など

※太陽光を充分に浴びることで体内で合成可能。
ビタミンE
(トコフェロール)
不飽和脂肪酸、性ホルモン、脂溶性ビタミンの酸化を防止。老化の遅延、白内障予防、免疫系の強化、汚染物質とガンから身体を防御。

● 不足した場合
赤血球破壊、筋肉変性、繁殖障害、心臓と循環器障害、黄色脂肪症

●過剰摂取
甲状腺活性及び血液凝固への有害作用、食欲不振など

※ 多価不飽和脂肪酸が増えるとビタミンE要求量が高くなる。

※ 他の脂溶性ビタミンに比べると危険性が低いが、あまりに高濃度のビタミンEを長期間与えることは避けたほうがよい。

ビタミンK 血液凝固に必要。

● 不足した場合
下痢と結腸炎、内出血、鼻血など。

● 過剰摂取
不明。ただしおそらく危険。

※腸内細菌によって合成可能。
ビタミンC
(アスコルビン酸)
健康な歯、歯肉、骨に必要。コラーゲンの製造に不可欠。免疫を強化するので、感染症予防と対策に重要。

● 不足した場合
尿路と皮膚の感染、膀胱結石、免疫系の低下、出血、貧血

● 過剰摂取
一般には毒性なしとされる

 
ビタミンB群      
 B1(チアミン) 神経系の正常な機能、炭水化物代謝に必要。

●不足した場合
食欲不振、嘔吐、異常反射、かゆみ、チャスティック麻痺、頸部腹方屈曲など

● 過剰摂取
毒性なし

※人間のチアミン欠乏は「脚気」になることが知られている。
 B2(リボフラ ビン) 細胞の成長に必須

●不足した場合
眼病変、皮膚疾患(乾燥)、精巣低形成などの繁殖障害、貧血、口内炎、舌炎など。

● 過剰摂取
毒性なし

 
 B6(ピリドキ シン) 代謝の多数の段階で必要。

●不足した場合
貧血、動脈硬化、かゆみ

● 過剰摂取
知られていない

 
 B12 (コバラ ミン) コバルトを含み、赤血球細胞の発生に必要。    
 パントテン酸 細胞の発育、発生に必要。

●不足した場合
成長不良、脂肪肝、消化管障害、低血糖など。

● 過剰摂取
知られていない

 
 ナイアシン 神経系、胃腸管機能、炭水化物代謝、成長に必要。酵素反応に関与。トータルコレステロールとLDLコレステロール値を下げ、HDLコレステロール値をあげる。

●不足した場合
皮膚・消化器系の障害、口内炎、貧血下痢(出血性の下痢)などの症状が出る。

● 過剰摂取
血管拡張、かゆみ、皮膚の熱感

※ 猫はアミノ酸のトリプトファンからナイアシンを合成できないので、フードに含まれている必要がある。

※ 治療目的でナイアシンを用いる場合は、ニコチンアミドがよい。

 ビオチン たんぱく質、脂肪、炭水化物の代謝に必要。

●不足した場合
脱毛、ふけ

● 過剰摂取
知られていない

※欠乏は稀だが、ある種の抗生物質療法によって腸内細菌が死滅したり、卵白(生)を過剰に摂取すると欠乏することがある。
 コリン 神経組織と脂肪の構成要素。正常な肝機能と脂肪代謝に必要。悪玉コレステロールの破壊を補助し、動脈をキレイに。    
 葉酸 赤血球細胞の遺伝物質、DNA合成に重要。 ●不足した場合
貧血のような血液障害を起こす。
 
 イノシトール 細胞中に取り込まれ、細胞膜の透過性、輸送、機能に大切な役割。    
       
たんぱく質
(アミノ酸)
筋肉や血液、体内の消化に関わる物質やホルモンなどになる。

● 不足した場合
タウリン不足だと拡張型心筋症になる。

● 過剰の場合
肝臓や腎臓に負担がかかる(たんぱく質をエネルギーに変える際に発生したアンモニアが肝臓に、尿素が腎臓に負担となる)。

※猫はタウリンやアルギニンを合成できないので、食物からとる必要がある。

※動物性たんぱく質は尿をより酸性にし、植物性たんぱく質は尿をよりアルカリ性にする。

参考文献

『ペットを病気にしない』木村伸子 宝島新書

『コンパニオンアニマルの栄養学』インターズー

『アイムス栄養学』アイムス社

『ナチュラルキャットケア』ブルース・フォーグル ペットライフ社  

『愛犬・愛猫の食事管理と健康』ヒルズ社

アイムス社のフードセミナー「ネコちゃんの栄養学」(2004.11.28)

ヒルズ社のフードセミナー「ネコは年を重ねたとき何を食べればよいのか」(2004.12.19)

2004年12月22日


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